左心房

左心房は心臓の後上部に位置し、後面を構成しています。壁はやや厚いですが、右心房よりもやや小さいです。左心房の後壁の上部には、左右の肺静脈がそれぞれ2本、前方で4本開口しています。左心房は前下方で房室口を通じて左心室に続きます。

三心房心(図21)

剖検による頻度は3,740例中4例(0.1%)とされています。通常、これは左房性三心房心を指します。左房は異常な隔壁によって二分され、一つは肺静脈還流の副室、もう一つは左心耳を含み僧帽弁口を持つ本当の左心房に分けられます。日本で報告されている例は2つの型に分類されます。さらに、肺静脈還流異常および心房中隔欠損との組み合わせで、合計8型に分類されています。右房性三心房心では、Eustachian vaIVeの遺残と考えられる膜状組織により右房が二分されます。高齢者の発見例も報告されています(高尾、1997; 饗庭ら、1989)。

図21 三心房心

文献