短小指屈筋 Musculus flexor digiti minimi brevis manus

J0205 (右の手骨:筋の起こる所と着く所を示す手掌側からの図)

J0482 (右手掌の筋)

J0583 (右手掌深層の動脈)

J0942 (右前腕の神経、深い層:前面からの図)

J0943 (右手掌の神経、表層)

J0944 (右手の神経:深層)
短小指屈筋は、手の小指球筋の一つで、小指の動きを制御する重要な筋肉です。解剖学的に詳細に見ていきましょう(Standring, 2020):
解剖学的特徴
- 起始:屈筋支帯(屈筋網)および有鉤骨鉤の橈側面(Moore et al., 2018)
- 走行:筋線維は浅掌弓の下を通り、小指の方向へ斜めに走行
- 停止:小指基節骨底の尺側面。停止部では小指外転筋腱と融合することが多い(Tubbs et al., 2016)
- 位置関係:手掌の尺側縁に位置し、小指球の主要な構成筋
- 血液供給:尺骨動脈の深掌枝および掌側中手動脈からの分枝(Netter, 2019)
- 神経支配:尺骨神経深枝(C8およびTh1)(Chung, 2022)
構造的変異
- 出現率:研究によると約80〜90%の人に存在し、欠損例も報告されている(Kawashima et al., 2004)
- 小指外転筋との関係:筋腹が頻繁に癒合し、明確な境界を欠くことが多い(Yammine, 2014)
- 完全癒合:小指外転筋と起始から完全に癒合した場合は、短小指屈筋の欠損として報告されることがある
- 小指対立筋との関係:小指対立筋とは通常癒合せず、独立した筋として存在(Standring, 2020)
機能と生体力学
- 主要機能:小指の中手指節(MP)関節の屈曲(Neumann, 2017)
- 補助機能:小指の対立運動への軽度の貢献
- 協調筋:小指外転筋、小指対立筋、および骨間筋と協調して小指の精密動作を可能にする(Kapandji, 2007)
臨床的意義