回外筋

回外筋は以下のような特徴を持つ前腕の筋肉です:

興味深いことに、回外筋の橈骨停止部の長さと橈骨全長の比率は、成人では30%であるのに対し、胎児では39%と顕著に大きいことが報告されています。

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J0175 (右上腕骨とその筋の起こる所と着く所:前方からの図)

J0176 (右上腕骨と筋の起こる所と着く所:後方からの図)

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J0183 (右前腕骨:筋の起こる所と着く所:回外位の手掌側からの図)

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J0184 (右前腕骨:筋の起こる所と着く所:回外位の手の裏側からの図)

日本人のからだ(本間敏彦 2000)によると

回外筋は上腕骨の外側上顆、肘関節の外側腱索、そして尺骨の回外筋稜から発生します。この薄い筋板は橈骨の外側を回り、後方から橈骨粗面と円回内筋の停止部との間につく橈骨の前面に付着します。橈骨神経深部枝は筋の近位辺縁近くで筋に入り、ラセン状の「回外筋管」を通じて筋の遠位に抜けます。回外筋は上腕骨の外側上顆、尺骨の回外筋稜、橈骨輪状靱帯から起始し、橈骨上部に停止します。成人では回外筋の橈骨に停止する部分の長さと橈骨の長さの比率が30である一方、胎児ではこの比率が39で、成人よりはるかに大きいです(石見,1951 b)。

文献