尺側手根屈筋
尺側手根屈筋は、前腕の屈筋群の尺側外縁を形成する筋です。主な特徴は以下の通りです:
- 起始:上腕頭(上腕骨の内側上顆と内側上腕筋間中隔)と尺骨頭(肘頭、尺骨後縁の近位²/₃、前腕筋膜)の2つの頭から起こります。
- 走行:2つの頭は腱性の帯で結びつき、その下を尺骨神経が通過します。
- 停止:豆状骨に停止し、さらに豆鈎靭帯と豆中手靭帯を介して有鈎骨と第5中手骨に至ります。
- 機能:手首の屈曲と尺屈(内転)を行います。
- 解剖学的特徴:筋の腱中に豆状骨という種子骨があり、これにより回転軸からの距離が増し、手掌を曲げる際により大きなトルク(回転力)を得られます。
また、稀に内側上顆から起始し肘頭に停止する滑車上肘筋という変異筋が現れることがあります。
J0176 (右上腕骨と筋の起こる所と着く所:後方からの図)
J0183 (右前腕骨:筋の起こる所と着く所:回外位の手掌側からの図)
J0184 (右前腕骨:筋の起こる所と着く所:回外位の手の裏側からの図)
J0205 (右の手骨:筋の起こる所と着く所を示す手掌側からの図)
J0468 (右上腕の筋:背面図)
J0470 (右上腕の筋(深層):背面図)