舟状骨結節 Tuberculum ossis scaphoidei

J0185 (舟状骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0186 (月状骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0187 (三角骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0188 (豆状骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0189 (大菱形骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0190 (小菱形骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0191 (有頭骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))
J0192 (有鈎骨(右手の個々の手根骨:掌側からの図))

J0320 (右手の関節、手根を回外位とし、掌側からの図)

J0375 (右手を伸ばし、仰向けにし、尺側に外転させ、手掌背方向からのX線像)

J0376 (右手:伸ばして回旋、橈骨側への外転、軸線が尺骨頭の体に向う、掌背方向からのX線像)
解剖学的特徴
舟状骨結節は舟状骨の掌側面、外側(橈側)の遠位端に突出する顕著な骨性隆起です(Standring, 2020)。この結節は以下の解剖学的特徴を有します:
- 位置:舟状骨の掌側面、橈側の遠位端に位置し、手関節を屈曲位にすると容易に触知可能
- 形状:前面(掌側面)は鈍円形の隆起を呈し、後面は舟状骨体部へと連続
- 大きさ:約5-8mm程度の突起で、個人差がある
- 表面構造:粗面を呈し、靭帯や腱の付着に適した構造
付着構造
舟状骨結節には重要な軟部組織が付着します(Doyle & Botte, 2003):
- 橈側手根屈筋腱:主要な付着部位の一つで、手関節の屈曲と橈屈に関与
- 屈筋支帯(横手根靭帯):手根管の掌側壁を形成し、舟状骨結節と有鉤骨鉤の間に張る
- 舟状骨大菱形骨靭帯:手根骨間の安定性に寄与
- 母指対立筋:一部の線維が付着する場合がある
舟状骨の全体像
舟状骨結節を理解するには、舟状骨全体の解剖を把握する必要があります。舟状骨は手根骨近位列の中で最大の骨であり、以下の特徴を持ちます(Moore et al., 2017):
- 位置:手根骨近位列の橈側に位置し、近位列と遠位列の両方と関節する唯一の手根骨
- 形状:舟(ボート)状の湾曲した形態で、長軸は掌側遠位から背側近位へ斜めに走行
- 関節面:
- 近位面:橈骨手根関節面を形成する凸状の関節面
- 遠位面:大菱形骨および小菱形骨との関節面
- 内側面:有頭骨頭部との凹状関節面
- 外側面:月状骨との半月状関節面
- 血管分布:主に背側から栄養血管が進入し、近位1/3は血行に乏しい領域(Gelberman et al., 1983)