篩骨 Os ethmoidale

篩骨は、頭蓋骨の一部を構成する複雑な骨で、解剖学的に重要な以下の特徴を持っています (Standring, 2020):

臨床的意義:篩板は頭蓋底の最も薄い部分であり、外傷により損傷を受けると、髄液漏や髄膜炎のリスクがあります (Dalgorf and Harvey, 2019)。また、篩骨蜂巣は副鼻腔炎の発生部位となり、その炎症は隣接する眼窩や頭蓋内へ波及する可能性があります。嗅覚障害は篩板領域の病変で生じることがあり、嗅神経線維の損傷や嗅球への影響によるものです (Leopold et al., 2016)。内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)では、篩骨蜂巣が主要な操作対象となります (Stammberger and Kennedy, 2017)。

参考文献

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J0040 (篩骨:少し簡略化された後方からの図)

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J0041 (篩骨:上方からの図)

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J0042 (右の篩骨迷路:内側からの図)

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J0043 (右の篩骨迷路:外側からの図)

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J0044 (篩骨、垂直板:左方からの図)