翼突窩 Fossa pterygoidea

J0025 (蝶形骨:後方からの図)

J0056 (右の口蓋骨:内側からの図)

J0057 (右側の口蓋骨:後方からの図)

J0058 (右側の口蓋骨:外側からの図)

J0081 (外頭蓋底:筋の起こる所と着く所を示す図)

J0414 (右側の咀嚼筋、背側からやや内側からの図)

J0679 (咽頭の上端:下方からの図)

J0682 (右側の耳管軟骨部:側面、わずかに下後方からの図)
解剖学的構造
基本的位置と構造
翼突窩は蝶形骨の翼状突起において、内側翼突板(lamina medialis processus pterygoidei)と外側翼突板(lamina lateralis processus pterygoidei)が後方に開いて形成される楔状のくぼみです(Moore et al., 2018; Standring, 2020)。この窩は後上方に向かって開口しており、形態学的には深さ約1〜1.5cmを有します(Drake et al., 2019)。
境界と隣接構造
- 前方:内側翼突板と外側翼突板によって形成される
- 後方:開口部は翼突突起の後縁に相当する
- 内側:内側翼突板の外側面
- 外側:外側翼突板の内側面
- 下方:口蓋骨の垂直板(lamina perpendicularis ossis palatini)の一部が窩の形成に寄与しています(Sinnatamby, 2021)
筋付着部
翼突窩の最も重要な機能は、内側翼突筋(翼内筋、m. pterygoideus medialis)の主要な起始部となることです(Netter, 2022)。内側翼突筋は翼突窩の内面全体から起始し、下顎骨の下顎角内側面に停止します。この筋は咀嚼運動において下顎を挙上させる重要な役割を担っています(Standring, 2020)。
血管・神経との関係
翼突窩の近傍には以下の重要な血管・神経構造が存在します:
- 上行口蓋動脈(a. palatina ascendens)の枝が翼突窩周辺を走行
- 下顎神経(n. mandibularis)の枝である内側翼突筋神経が筋への支配を行う
- 翼突静脈叢(plexus pterygoideus)が翼突窩の外側に位置し、静脈還流に重要な役割を果たす(Drake et al., 2019)
機能解剖学
咀嚼機能における役割