骨格系は、人体の重要な構造系であり、以下のような特徴を持ちます:
解剖学的に、骨格系は軸骨格(頭蓋、脊柱、胸郭)と付属肢骨格(上肢と下肢の骨)に分けられます。また、骨は形態や構造によって、長骨、扁平骨、不規則骨などに分類されます。
日本人のからだ(平田和明 2000)によると
明治時代から現在に至るまで、日本人の骨格研究は形質人類学の分野で進展してきました。1876年に来日したドイツ人医学者エルヴィン・ベルツ(Erwin Baelz)は、日本人骨格の解剖学的(人類学的)研究を行い、「繊細タイプ」と「武骨タイプ」の2つの分類を提唱しました。その後、小金井良精によるアイヌと関東地方人の研究、足立文太郎による中国地方人の人骨研究、長谷部言人による生体計測調査が実施され、日本人の地域差研究が活発化しました。
1914年、ドイツの人類学者ルドルフ・マルチン(Rudolf Martin)の『人類学教科書』出版により、全身骨格の計測法が確立されました。この手法を用いて、京都大学の清野謙次のグループが畿内人骨の詳細な調査を行いました。その後、新井正治らによる関東地方人骨、鈴木誠らによる中部地方人骨、岡本規矩男らによる北陸地方人骨、金関丈夫らによる九州地方人骨など、全国各地の全身骨格研究が進展しました。
頭蓋研究においては、児玉作左衛門と伊藤昌一らがアイヌ頭蓋を、山崎正文らが東北地方人を、小池敬事ら、森田茂、三橋公平が関東地方人を、大槻嘉男が北陸地方人を、宮本博人が畿内人を、忽那将愛らと原田忠昭が九州地方人を対象に研究を行いました。