上肢帯
上肢帯は、以下のような特徴を持つ解剖学的構造です:
- 肩甲部に相当し、体幹と上腕を結合します。
- 骨学的には、鎖骨と肩甲骨から構成されます。
- 上腕骨以下の自由上肢骨を体幹の骨に連結する帯の役割を果たします。
- 系統発生的には、置換骨(内骨格性)と結合組織骨(皮骨性、外骨格性)から成り立っています。
- ヒトでは、肩甲骨が置換骨、鎖骨が皮骨性骨として存在します。
- 左右の鎖骨と肩甲骨は、不完全ながら体幹を取り囲む帯状の位置を占めています。
- ヒトの上肢帯は体壁から外側に張り出し、自由上肢骨の可動範囲を拡大しています。
なお、「肩」という用語は上腕と体幹の移行部を指しますが、その範囲は明確に規定されていないため、解釈に幅があることがあります。
J0309 (右肩帯と靱帯:外側から少し前方からの図)
J0360 (上肢帯:右肩、内側に巻かれた上腕、軸光線は斜めに前方、腹背方向からのX線像)
J0361 (上肢帯:右肩、内側に巻かれた上腕、軸光線は斜めに前方、背腹方向からのX線像)
J0362 (上肢帯:右肩と上腕は内転し、仰臥した手の掌は腹側を向いています、腹背方向からのX線像)
J0363 (上肢帯:右肩と上腕は内転し、仰臥した手の掌は腹側を向いています、腹背方向からのX線像)