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目次(VI. 感覚器)
基本構造
- 涙器は、涙を分泌する涙腺と排水路という2つの主要部分から構成される
- 排水路は結膜嚢からなる外側部と、涙点から鼻涙管に至る内側部に分かれる
涙腺の構造と機能
- 涙腺は上眼瞼挙筋の腱によって、上部の眼窩部と下部の眼瞼部に区分される
- 涙腺は耳下腺に類似した複合管状腺であり、漿液性の腺細胞による分泌を行う
排水路システム
- 上下2本の涙小管は共通の集合管を形成し、涙嚢へと注ぐ
- 涙嚢は眼窩の涙嚢窩内に位置し、鼻涙管を介して下鼻道へと開口する
神経支配
- 涙腺を支配する副交感神経は橋唾液分泌核に由来し、複数の経路を経て涙腺に到達する
[図658] 右側涙器の図解
[図659] ヒトの涙腺の切片
- 外側部:涙腺の導管から涙を受け取る結膜嚢、特にその円蓋を指す。涙は結膜円蓋を通じて涙腺の領域から内眼角へと流れる。
- 内側部:涙点から始まり、内眼角の涙湖に集まった液体を涙点から吸い上げ、涙小管を経て涙嚢へと導く。涙嚢は下鼻道に開口する鼻涙管の上端部を形成する(図658(右側涙器の図解))。
涙器は涙Lacrimae, Tränenflüßigkeitを分泌する涙腺と、涙を導く排水路から構成される。涙腺は前頭骨の涙腺窩Fossa glandulae lacrimalisに位置し、排水路は機能的に異なる2つの部分からなる。
a) 涙腺 Glandula lacrimalis, Tränendrüse
b) 涙小管 Ductuli lacrimales, Tränenkanälchen