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片山正輝
目次(V. 神経系) 、解剖学用語配列に基づく記述

A14_1473(視神経[脳神経II])Optic nerve [II]△
基本構造
- 視神経は、視交叉から眼球まで延びる脳神経で、直径3~5mm、長さ約55mmの神経線維束である。
- 約80~100万本の神経線維を含み、視覚情報を伝達する。
- 網膜の神経節細胞層の多極神経細胞からの神経突起で構成される。
血管支配
- 網膜中心動脈が視神経鞘内を走行し、網膜への血液供給を行う。
- 視神経自体は、眼動脈からの小枝(視神経鞘動脈)により栄養される。
被膜構造
- 視神経は3層の髄膜(硬膜鞘、クモ膜鞘、軟膜鞘)に包まれる。
- 髄膜鞘は、頭蓋内の髄膜と連続している。
経路と走行
- 網膜の最内層で神経線維層を形成し、視神経乳頭に達する。
- 強膜篩板を通過後に有髄化し、眼球後方5~15mmの位置で網膜中心動脈が加わる。
- 視神経管を通って頭蓋腔に入り、視交叉および視索を経て、外側膝状体や上丘などの第1次視覚中枢に到達する。
臨床的意義
- 視神経の障害は深刻な視覚障害や失明の原因となる。
- 緑内障、視神経炎、視神経萎縮などの病態に関与する。