0632 (右下腿の表面静脈、背面からの図)

J0632 (右下腿の表面静脈、背面からの図)
矢印はバルブ位置によって引き起こされる流れ方向を示します。(W.Brauneによる)
画像の概要
これは右下腿から足部にかけての表在静脈を、後面(背側)から示した図です。逆三角形の矢印は、弁(バルブ)の配置によって規定される血流方向を表しています。
主な構造(図中番号の説明)
- 01 大腿膝窩静脈(femoropopliteal vein) 大腿から膝窩へ連続する深部静脈系の幹。表在系と深部系の合流・連絡点の近傍。
- 02 大腿深静脈(deep vein of thigh; profunda femoris vein)への分枝 深部静脈系へ流入する交通枝を示す。
- 03 膝窩静脈(popliteal vein) 下腿深部静脈の主要幹。小伏在静脈がここへ合流するのが一般的。
- 04 大伏在静脈(great saphenous vein) 足背静脈網から内果の前を上行し、大腿の浅表を走って鼠径部で大腿静脈へ注ぐ表在系の主幹の一つ。
- 05 小伏在静脈(small saphenous vein) 外果後方から腓腹部後面を上行し、通常は膝窩静脈に合流する表在系の主幹の一つ。
- 06 外果(lateral malleolus) 足関節外側の骨性ランドマーク。小伏在静脈はこの後方を上行する。
- 07 足背静脈網(dorsal venous network of foot) 足背の静脈網で、大伏在静脈・小伏在静脈の起始部となる。
図から読み取れるポイント
- 表在静脈は多数の穿通枝で深部静脈と交通し、弁は末梢から中枢へ向かう一方向流を維持します。矢印はその向きを視覚化しています。
- 大伏在静脈は内側、小伏在静脈は後外側を主に上行し、それぞれ異なる合流先(大腿静脈/膝窩静脈)を持ちます。
- 外果は走行判別の重要ランドマークで、小伏在静脈は外果後方を通るのが特徴です。
必要なら、この図の関連ページ(前面図や深部静脈の図)との関係も簡潔にまとめます。