0603 (右足背の動脈)

J0603 (右足背の動脈)
図の概要
この図は右足背の動脈走行を前面から示したものです。前脛骨動脈が足関節の前方を通って足背動脈となり、足根部と中足部へ枝分かれして足趾へ至ります。
主幹から末梢への流れ
- 前脛骨動脈(02)が足関節前方で足背動脈(16)に移行
- 足背動脈から
- 外側足根動脈(07)と内側足根動脈(17)
- 弓状動脈(18)
- 深足底動脈(19:第1・第2中足骨間隙を貫いて足底へ)
が出ます。
- 弓状動脈(18)から背側中足動脈(11)が分岐し,各中足骨の間を遠位へ進む
- 背側中足動脈は背側趾動脈(13)となって各趾背へ血流を供給します。
交通枝と網
- くるぶし周囲では,前外果動脈(04)と外果動脈網(05),前内果動脈(15)と内果動脈網(14)が形成されます。これらは足背動脈・後脛骨動脈系と交通して循環を保ちます。
- 弓状動脈周辺では足背動脈網(09)が作られ,前後の貫通枝(12,10)が足底側の動脈とつながります。腓骨動脈の貫通枝(03)も外側から加わり,側副血行路を強化します。
臨床の着眼点(要点)
- 足背動脈(16)は第1・第2中足骨間の近位で触知可能。末梢循環評価の基本ポイント。
- 深足底動脈(19)は足底で外側足底動脈と吻合し,深足底弓を形成。第1背側中足動脈(20)は母趾・第2趾背側の主要供血路です。
図中番号の対応(主要分のみ)