0527 (右足背の腱鞘)

J0527 (右足背の腱鞘)
(腱鞘は赤い物質で注入されています)
全体像
- 図は足関節前面から足背にかけての腱鞘と支帯を示します。腱鞘(赤で注入)は長母趾伸筋・前脛骨筋・長指伸筋などの腱が摩擦なく滑走するための鞘で、これらを固定・案内するのが上伸筋支帯と下伸筋支帯です。
番号付きアノテーションの解説
- 01 上伸筋支帯(下腿横靱帯)
- 下腿遠位で横走し、足背へ向かう伸筋群の腱を押さえます。腱の「跳ね上がり」を防ぎ、トルク伝達を安定化。
- 02 外果皮下包
- 外果(腓骨外顆)直下の皮下滑液包。支帯や靴の圧迫による摩擦を緩和。
- 03 下伸筋支帯(下腿十字靱帯)
- 足背でY字状に分かれ、長母趾伸筋・前脛骨筋・長指伸筋など各腱の走行を区画しつつ強固に保持。
- 04 長指伸筋の腱鞘
- 第2~5趾へ向かう腱の滑走路。支帯下で屈曲・伸展時の摩擦を低減。
- 05 中足趾節間包
- 中足骨頭付近の滑液包群。屈伸時や靴圧で生じる摩擦を緩和し疼痛の原因部位にもなり得ます。
- 06 内果皮下包
- 内果(脛骨内顆)直下の皮下滑液包。内側の支帯や靴擦れに対する緩衝。
- 07 前脛骨筋の腱鞘
- 舟状骨内側・内側楔状骨へ至る腱の鞘。足背屈と内反の主動作筋を円滑化。
- 08 長母趾伸筋の腱鞘
- 母趾背側へ向かう細長い腱の滑走を補助。支帯下での摩擦が集中しやすい領域。
- 09 浅足背筋膜(足背筋膜)
- 皮下を被覆する筋膜。支帯・腱鞘と連続し、足背軟部組織の張力バランスを保つ。
臨床的な見どころ
- 伸筋支帯下の腱鞘炎:過用やタイトな靴で長母趾伸筋・前脛骨筋の腱鞘に炎症が起こりやすい。
- 皮下滑液包炎:外果・内果部の圧迫や摩擦で疼痛や腫脹を呈する。
- 支帯損傷や腱のスナッピング:固定性低下で腱の偏位やクリック感が出ることがある。