(側方半分、内側からの模式的な図、外側半月板は除去されました。)
この図は「右膝関節:関節の中央をおおよそ通る矢状断」を内側(正中側)から見た模式図です。外側半月板は除去されています。骨梁の黄着色は海綿質、白は関節軟骨を示します。
主な標識の解説
01 脛骨粗面(Tuberositas tibiae)
膝蓋靱帯の停止部。大腿四頭筋の力がここに伝わり脛骨の前方牽引を生む。
02 大腿骨(Femur)遠位端
外側顆が見えている。関節軟骨が厚く、荷重の主座。
03 外側顆(大腿骨の)Condylus lateralis femoris
脛骨外側顆と接する関節面。矢状断面では後方で丸みが強く、屈曲時の接触面が後方へ移る。
04 前十字靱帯(ACL)Ligamentum cruciatum anterius
脛骨前内側面から大腿骨外側顆内側面へ斜走。脛骨の前方移動と内旋を抑制し、伸展域の安定に寄与。
05 顆間隆起(脛骨)Eminentia intercondylaris
ACL・PCLや半月板角部の付着が集まる骨性隆起。膝の回旋安定の要。
06 外側顆(脛骨の)Condylus lateralis tibiae
比較的平坦な関節面。外側は内側に比べ前後径が長く、屈伸時の転がり滑りのパターンが異なる。
07 腓骨(Fibula)近位端
膝関節腔とは独立した上脛腓関節を形成。側副靱帯複合と連携し外側支持性に関与。
図の読み方と意義