0335 (右の膝関節と脛骨:上方からの図)

J0335 (右の膝関節と脛骨:上方からの図)
上から見た脛骨と結合組織の関節円板
図の概要
- 右膝関節を「上から(頭側から)」見た図。主に脛骨上関節面(脛骨高原)と、その上に載る半月・十字靱帯・膝横靱帯の配置を示しています。
番号の対応(01〜06)
- 01 内側半月(Medial meniscus)
- C字状でやや大きく、関節包や内側側副靱帯と連続性が強い。損傷は外側半月より相対的に多い。
- 02 膝横靱帯(Transverse ligament of knee)
- 前方で内外の半月前角をつなぐ帯状構造。半月の前方移動を協調させ、前方での安定に寄与。
- 03 脛骨粗面(Tibial tuberosity)
- 脛骨前面の隆起。膝蓋靱帯が付着し、大腿四頭筋の牽引力を脛骨に伝える。
- 04 外側半月(Lateral meniscus)
- ほぼ円形で可動性が高い。内側半月に比して損傷頻度はやや低いが、前十字靱帯損傷と併存し得る。
- 05 前十字靱帯(ACL)
- 脛骨の前移動と内旋を主に抑制。図では脛骨前方から大腿骨外側顆後内側へ斜走する様子が示唆される。
- 06 後十字靱帯(PCL)
- 脛骨の後移動を主に抑制。脛骨後方から大腿骨内側顆前外側へ斜走。膝屈曲位で緊張。
見かたのポイント
- 半月は関節面の適合性を高め、荷重分散と衝撃吸収を担う。内側は固定性が高く、外側は可動性が高い。
- ACLとPCLは膝中心部で交差し、前後方向と回旋の安定性を与える「中央支柱」。
- 02(膝横靱帯)は古典図譜で強調されることが多く、前方で半月の協調運動を助ける小構造。
- 03(脛骨粗面)は膝蓋腱付着部で、前面からのランドマークとして他構造の位置関係の理解に役立つ。
アノテーション