0312 (右肩関節:後方からの図)

J0312 (右肩関節:後方からの図)
(肩峰は切り取られています。)
この図は「右肩関節:後方からの図」で、肩甲骨と上腕骨を包む関節包と、主要靱帯の走行を後方から示しています。
図の見方(番号の説明)
- 01 烏口突起(うこうとっき):肩甲骨前上方の突起。靱帯や筋(小胸筋・烏口腕筋・短頭上腕二頭筋など)の付着部。
- 02 肩峰(けんぽう):肩甲骨の外側上端。図では観察を容易にするため切除されている。
- 03 肩甲棘(けんこうきょく):肩甲骨後面の稜。肩峰へ連続する隆起。
- 04 下関節上腕靱帯(Inferior glenohumeral ligament):前下方から後下方に走る靱帯で、外転や前方・後方脱臼に対する主な静的安定化構造の一つ。
- 05 肩甲骨:肩峰・肩甲棘・関節窩などを含む肩帯の骨格。
- 06 関節包(肩関節の):上腕骨頭を肩甲骨の関節窩に包み込む被膜。前下方で比較的薄く、可動性と安定性のバランスを担う。
- 07 上腕骨:図では骨頭から骨幹近位部までが示される。
- 08 烏口上腕靱帯(Coracohumeral ligament):烏口突起から上腕骨頭前上方へ張る靱帯。上腕骨頭の上方支持と下垂位での安定化に寄与。
- 09 解剖頚(上腕骨の):上腕骨頭の周縁にある狭窄部。関節包付着のランドマーク。
ポイント
- 肩関節は可動域が大きい反面、前下方が脆弱になりやすい。下関節上腕靱帯や関節包の状態は反復性脱臼やインピンジメントの評価で重要。
- 烏口上腕靱帯は特に外旋制限や凍結肩(拘縮)で肥厚が問題となることがある。
必要なら、この図をもとに前方・上方から見た対応構造や、臨床的なテスト(Apprehension, Relocation など)との関連も追記できます。