0253 (右の踵骨、上方からの図)

J0253 (右の踵骨、上方からの図)
(硝子軟骨で覆われた関節面は青く着色されています。)
図の見方(右踵骨を上方=距骨側から観察)
各ラベルの説明
- 01 前距骨関節面
- 距骨頭の前内側部と接する小さな関節面。距踵舟関節の一部で、回内外の微細な滑りに寄与。
- 02 中距骨関節面
- 載距突起直近の関節面。前距骨関節面と連続して距骨頭と関節をつくり、足の内側アーチの可動性に関与。
- 03 載距突起(sustentaculum tali)
- 内側に張り出す"棚"。その上面に中距骨関節面が載る。後脛骨筋腱や母趾外転筋の走行の足場になり、内側縦アーチを支持。
- 04 踵骨溝(sulcus calcanei)
- 踵骨の上面にある溝。距骨の距骨溝と合わさって「足根洞(洞状の管)」を形成し、強固な距踵靱帯群が走る。
- 05 後距骨関節面
- 最も広い荷重関節面で、距骨下面の後距骨関節面と嵌合。距踵関節の主荷重部で、回内外時の滑り面。
- 06 踵骨体
- 踵骨のボリュームの大半。後方には踵骨隆起が続き、立位で体重を受ける。海綿骨が発達し、衝撃吸収に寄与。
- 07 立方骨関節面
- 前外側端の楕円面で立方骨と関節(踵立方関節)。横足根関節の一部をなし、回内外に伴う可動に関与。
位置関係のポイント
- 内側前方に「載距突起(03)+中距骨関節面(02)」、その外側後方に「広い後距骨関節面(05)」。
- 04の溝と距骨側の溝が合わさる足根洞は、距踵靱帯や脂肪体が満たし、距踵関節の安定化に重要。
- 前端外側の07が前足部(立方骨)へつながる。
臨床メモ(簡潔)
- 距踵関節の骨折や距骨下関節炎では05周辺の圧痛と可動域制限。