0241 (右の膝蓋骨:前方からの図)

J0241 (右の膝蓋骨:前方からの図)
膝蓋骨(patella)の図の説明
- 左(Fig.241):前面(表面)
- 上端=膝蓋骨底(Base)。ここに大腿四頭筋腱が付着
- 下端=膝蓋骨尖(Apex)。膝蓋靱帯(脛骨粗面へ)が付く
- 表面の縦走する浅い条痕は腱線維によるもの。骨皮質はやや粗で、血管孔が点在
- 触診では、膝伸展位で上端・下端とも容易に触れる
- 右(Fig.242):後面(関節面)
- 広い関節面が大腿骨滑車と関節をなす。中央に縦稜(縦走隆線)があり、内外の関節面を分ける
- 一般に外側関節面の方が広く、膝屈曲時に外側滑車面と主に接触
- 周縁のざらついた部分は関節面外の骨皮質で、滑膜ヒダや包内脂肪体と接する
形状と向きの見分け方
- 上が広く下が尖る三角形→膝蓋骨底と尖を同定
- 後面の関節面は滑らかで湾曲。前面は粗
- 外側関節面が広いことを手掛かりに左右判別が可能
付着・連結
- 上方:大腿四頭筋腱
- 下方:膝蓋靱帯
- 周囲:内外側支持帯(膝蓋支帯)、関節包前面
臨床的ポイント
- 外側偏位・亜脱臼は外側関節面優位やQ角増大と関連
- 膝蓋骨骨折は転位の有無で保存か手術か選択。伸展機構断裂を伴えば手術適応
- 前膝部痛(PFPS)は膝蓋骨のトラッキング不全や軟骨変性が背景
用語対応