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片山正輝

目次(I.骨格系)

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基本構造

中央部の特徴

後部の構造

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RK275(頭蓋底の外面)

頭蓋の下部は、前後方向では後頭鱗の上項線から切歯まで、横方向では一側の歯列弓および乳様突起から反対側までの範囲を指す。下顎骨を取り除くと、この部分は前部・中部・後部に区分される。

前部は口腔の天井と鼻腔の床を形成し、骨口蓋上歯列弓Arcus dentalis maxillarisから構成される。(この部分の詳細については3. 骨口蓋 Palatum osseum, knöcherner Gaumen、口蓋の項を参照。)

また、内臓弓由来の骨格をすべて除去すると、神経頭蓋Neurocraniumの底の前部が露出する。

頭蓋底の中部は、骨口蓋の後縁から大後頭孔の前縁まで及び、側方では側頭下稜、頬骨弓、乳様突起に達する。この中央領域は複雑な構造を持ち、その中心には頭蓋底の咽頭領域Schlundfeld der Schädelbasis(RK271(頭蓋底外面の中央部))という特殊な部位がある。この領域は咽頭円蓋を受け、前方で鼻腔に連続する。また、中央領域の前外側部には側頭下窩Fossa infratemporalisが形成され、これについては既述の通りである。

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