歯状核 Nucleus dentatus
構造と解剖学的位置
- 小脳核群中で最大であり、小脳半球の白質内で最も外側に位置する。
- 内側に開口部(歯状核門)を持つ波状の灰白質であり、厚さ0.6mmの前端が鈎状の構造を形成する。
神経学的特徴
- 多極細胞と豊富な樹状突起で構成され、下オリーブ複合核に類似した構造を持つ。
- 上小脳脚の主要な起始線維を形成する。
神経連絡と機能
- 視床および赤核への投射線維を送り、大脳皮質(運動野・前運動野)と間接的に連絡している。
- 小脳半球からの入力を受け、運動の調節と協調に関与している。
- 随意運動の計画・実行の調節、および運動学習・記憶の形成に重要な役割を果たしている。
脳の断面(模式図を含む)

cに対応する三叉神経の高さの断面の模式図

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)

J0867 (顔面神経核、外転神経核を通る脳幹の断面)
