顔面神経核 Nucleus nervi facialis
解剖学的特徴
- 第七脳神経の運動神経線維の起始核であり、橋被蓋腹外側部の尾側に位置する。
- 表情筋、広頚筋、アブミ骨筋、茎突舌骨筋などの横紋筋を支配する。
神経走行経路
- 核からの線維は顔面神経上行根を形成し、外転神経核の内側部で顔面神経膝を形成した後、腹外側へ走行して脳幹を出る。
機能的構造
- 背内側部は、上顔面の表情筋(前頭筋、眼輪筋など)を支配する。
- 腹外側部は、下顔面の表情筋(口輪筋、頬筋など)を支配する。
関連核と臨床的意義
- 副顔面神経核は顎二腹筋後腹を支配し、上唾液核は副交感神経線維の起始核として機能する。
- 核の選択的な障害により、顔面の部分的な麻痺が発生する可能性がある。
脳の断面(模式図を含む)

dに対応する延髄と橋の移行部の断面の模式図

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)

J0867 (顔面神経核、外転神経核を通る脳幹の断面)