外転神経核 Nucleus nervi abducentis
解剖学的特徴
- 橋の正中線背側の両側に位置し、第4脳室底に存在する。
- 顔面神経膝とともに、菱形窩に隆起を形成する。
機能
- 外転神経(第6脳神経)の起始核として機能している。
- 外直筋を支配し、眼球の外転運動を制御している。
神経連絡
- 内側縦束を介して、対側の動眼神経核と連絡している。
- 前庭神経核からの入力を受け、眼球運動の協調に関与している。
臨床的重要性
- 核の損傷により、同側の眼球外転障害(外転麻痺)が生じる。
- 脳幹部の病変診断における、重要な指標となる。
脳の断面(模式図を含む)

dに対応する延髄と橋の移行部の断面の模式図

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)
