前透明中隔静脈 Vena anterior septi pellucidi

右大脳半球の内側面の模式図.png

右大脳半球の内側面の模式図

大脳の静脈(上面から).png

大脳の静脈(上方から)

矢状断面での大脳静脈.png

矢状断面での大大脳静脈

小脳内側部の静脈.png

小脳内側部の静脈

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J0857 (第三脳室脈絡組織:上方から剖出)

1. 定義と概要

前透明中隔静脈(Vena anterior septi pellucidi)は、大脳深部静脈系の重要な構成要素の一つであり、透明中隔および前頭葉深部からの静脈還流を担う血管である (Rhoton, 2022; Türe et al., 2023)。

2. 走行経路

3. 灌流領域(drainage territory)

前透明中隔静脈は以下の領域からの静脈血を集める (Türe et al., 2023):

4. 解剖学的バリエーション

前透明中隔静脈の走行や太さには個体差が認められ、一部の症例では複数の分枝として存在することもある (Ono et al., 2021)。このような解剖学的バリエーションは、手術計画において考慮すべき重要な要素である。

前透明中隔静脈の臨床的意義

1. 病理学的状態

1.1 深部脳静脈血栓症

前透明中隔静脈を含む深部脳静脈系の血栓症は、以下のような臨床症状を引き起こす可能性がある (Lang and Galbraith, 2024):