甲状腺 Glandula thyroidea

甲状腺は、前頚部の気管前面に位置する内分泌腺であり、喉頭軟骨の高さから第5-6頚椎の高さまでを占めています(Gray and Lewis, 2024)。以下に、解剖学的特徴と臨床的重要性についてまとめます。

解剖学的特徴

臨床的重要性

形態学的変異として、H字形(蝶型)が最も一般的(70%)であり、次いで馬蹄形(16%)、凹字形(14%)がみられます。また、約80%の症例で錐体葉(発生学的遺残)が認められます(Drake et al., 2023)。これらの解剖学的知識は、甲状腺手術や画像診断において重要な指標となります。

参考文献

内頚動脈、椎骨動脈の始部と走行.png

内頚動脈、椎骨動脈の起始と走行

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J0417 (頚部の筋(2層):前方からの図)

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J0421 (舌骨筋(深層):前面図)

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J0426 (頭側から見た気管始部を通る頚部の断面図)

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J0564 (頚深部の動脈、右方からの図)

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J0762 (甲状腺、喉頭と気管に対する位置:前方からの図)

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J0763 (甲状腺、近隣の臓器に対する位置:背面からの図)