披裂軟骨底 Basis cartilaginis arytenoideae

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J0733 (右の披裂軟骨:前外側方からの図)

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J0734 (右の披裂軟骨:後内側方からの図)

解剖学的特徴

披裂軟骨底(Basis cartilaginis arytenoideae)は、喉頭内に位置するピラミッド形の披裂軟骨の下面を構成する部分であり、その凹状の関節面は輪状軟骨上縁外側部の楕円形関節面と接して輪状披裂関節を形成します(Standring, 2020)。この関節は発声時の声帯緊張調節において中心的な役割を担っています(Standring, 2020)。

披裂軟骨底の外側角からは筋突起が後外側方向に突出し、後輪状披裂筋、側輪状披裂筋、甲状披裂筋などの内喉頭筋群の付着部位となります(Reidenbach, 2008)。前方には声帯突起が存在し、声帯靱帯の付着部として声帯の位置調節および緊張度の制御に関与しています(Reidenbach, 2008)。

臨床的意義

臨床的観点から、披裂軟骨底の位置異常や輪状披裂関節における炎症・拘縮は声帯可動性障害を惹起し、嗄声や誤嚥リスクの増大につながることが知られています(Hirano and Bless, 2013)。さらに、披裂軟骨底の骨折や脱臼は喉頭外傷時や挿管操作に伴う医原性損傷として発生し得るため、緊急の耳鼻咽喉科的介入を要する場合があります(Schild and Heep, 2008)。

参考文献

東洋医学との関連性