









J0924 (胸腔および腹腔にある左迷走神経:左側からの図)
1. 解剖学的特徴
胆嚢は、長さ約7-10cm、幅約3-5cmの西洋ナスに似た形状の中空器官で、約50mlの胆汁を貯蔵する能力を持ちます (Standring, 2020)。解剖学的には肝臓の下面(臓側面)の胆嚢窩(Fossa vesicae biliaris)に位置し、肝臓の右葉と方形葉の間の溝に収まっています。胆嚢は肝臓の漿膜と連続した漿膜で部分的に覆われており(腹膜側)、肝臓実質と直接接する部分(肝臓側)には漿膜がありません (Moore et al., 2018)。
胆嚢は解剖学的に次の3つの部分に区分されます:
2. 組織学的構造
組織学的には、胆嚢壁は以下の層から構成されています (Young et al., 2014):
3. 胆道系と連続性
胆嚢管(Ductus cysticus)は、長さ約2-4cm、内径約2-3mmの管で、胆嚢の頸部から肝管と合流するまでを結ぶ重要な通路です。内腔には特徴的ならせん状のひだ(Heister弁)があり、胆汁の流れを調節します (Nagral, 2005)。胆嚢管は肝管と合流して総胆管(Ductus choledochus)を形成します。
4. 生理学的機能
生理学的には、肝臓で生成された胆汁は肝管を通って流れ、通常は十二指腸への出口であるOddi括約筋が閉じているため、胆嚢管を逆流して胆嚢内に貯蔵されます (Hall, 2021)。胆嚢内では胆汁の濃縮(水分・電解質の吸収)が行われ、原液の5-10倍の濃度になります。食事、特に脂肪分の摂取により、十二指腸から消化管ホルモンであるコレシストキニン(CCK)が分泌されると、胆嚢の平滑筋が収縮し、Oddi括約筋が弛緩して濃縮された胆汁が十二指腸に放出されます (Barrett et al., 2019)。
5. 臨床的意義