肛門 Anus

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J0624 (女性会陰の静脈)

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J0786 (左側の骨盤壁を除去した後の男性の骨盤臓器:左方からの図)

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J0787 (男性の骨盤臓器の正中矢状断:左側からの右半分の図)

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J0797 (女性の骨盤臓器の正中矢状断面:左側からの右半分の図)

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J0799 (女性の前庭球と尿生殖三角:下方からの図)

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J0800 (女性の外部性器:女性外陰部)

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J0805 (男性の会陰筋:下方からの図)

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J0806 (女性の会陰筋:下から見た図)

肛門は、消化管の末端が体表に開口する部分です。解剖学的には、直腸の末端から皮膚に移行する短い管状構造として認識されています(Gray, 2020)。肛門管は長さ約2.5〜4cmの管状構造で、直腸の下端から肛門縁までを指します。肛門管は内肛門括約筋(平滑筋)と外肛門括約筋(横紋筋)によって囲まれています。内肛門括約筋は不随意的に収縮し、外肛門括約筋は随意的にコントロールできる筋肉です(Netter, 2019)。

肛門管の構造

肛門管の内部は粘膜で覆われており、上部は直腸型の単層円柱上皮、中部の肛門柱の領域は重層扁平上皮、そして下部は角化重層扁平上皮へと移行します(Moore et al., 2018)。肛門管上部には、肛門柱と呼ばれる6〜10本の縦走する粘膜のひだがあり、その間には肛門洞(肛門小窩)があります。肛門柱の下端は肛門弁(Morgagni弁)で連結されています(Sinnatamby, 2021)。

神経支配と臨床的意義

臨床的に重要な点として、肛門管の上部3分の2は内肛門括約筋の支配下にあり、自律神経系(副交感神経)の影響を受けます。一方、下部3分の1は体性神経(陰部神経)の支配を受けるため、痛覚が敏感です(Standring, 2021)。このため、肛門管上部の病変は痛みを感じにくく、下部の病変は強い痛みを伴うことがあります。また、肛門の静脈叢は痔核の形成に関連し、肛門周囲の解剖学的構造は痔瘻や肛門周囲膿瘍の発生経路を理解する上で重要です(Ellis et al., 2022)。

参考文献

東洋医学との関連性

経絡・経穴との解剖学的対応関係

肛門は東洋医学において、特に督脈と任脈の起始点として重要な位置を占めています。督脈は会陰部から始まり、脊柱に沿って上行する陽経の総督とされ、任脈は会陰部から前正中線を上行する陰経の総督とされています(矢野・代田, 2019)。肛門周囲には以下の重要な経穴が分布しています: