直腸
直腸は消化管の末端に位置する大腸の一部です。以下に直腸の主な特徴をまとめます:
- 結腸から直腸への移行は緩やかで、仙骨の中央部がおおよその境界となります。
- 直腸には腸間膜がなく、直腸ヒモも見られません。
- 直腸の下端は骨盤隔膜を貫く直前までで、それより下方は肛門管となります。
- 肛門管のすぐ上に位置する直腸窩部は、膨大部と呼ばれる膨らみを形成します。
- 直腸には2~3本の横走するヒダ(直腸横ヒダ)があり、最も一貫して見られるのは右壁にあるコールラウシュのヒダです。
- 直腸壁には平滑筋層があり、その一部は周辺臓器に伸びて直腸尾骨筋、直腸膀胱筋、直腸尿道筋などを形成します。
- 直腸は排便反射に重要な役割を果たし、その中枢は仙髄(S2~4)に位置します。
直腸は仙骨の湾曲に沿って前方に凹の曲線(仙骨曲)を描き、下端近くでは前方に凸の曲がり(会陰曲)を示します。
J0590 (男性右側の閉鎖動脈と下腹壁動脈:左側からの図)
J0592 (右側の閉鎖動脈の末端分枝(男性の骨盤):腹側からの図)
J0593 (男性骨盤の動脈、左方からの図)
J0594 (女性骨盤の動脈:左前方からの図)
J0595 (子宮とその周囲の動脈:背面から、わずかに左方からの図)