仙腸関節
仙腸関節は、以下のような特徴を持つ関節です。
構造
- 仙骨の耳状面と腸骨の耳状面によって形成される。
- 両関節面は軟骨で覆われ、その間に滑液を含む狭い関節腔が存在する。
可動性
- 強力な靭帯による関節包で覆われているため、ほとんど可動性がない。
関節面の特徴
- 仙骨耳状面の上2/3は縦軸方向に溝状に凹んでおり、腸骨耳状面はそれに対応した隆起をしている。
- 関節軟骨は、深層が硝子軟骨、表層が線維性軟骨である。
関連する靭帯
- 前仙腸靭帯:関節包の前面に位置する。
- 骨間仙腸靭帯:関節包の後方に位置し、仙骨と腸骨の間隙を埋める。
- 後仙腸靭帯:骨間仙腸靭帯の表層に位置し、腸骨と仙骨の後面を結ぶ。
年齢による変化
- 年齢とともに、特に弾性に関して、関節腔が部分的に消失すると言われている。
また、一部の個体では仙腸関節に副関節面が存在することがあります。これは耳状面以外の関節面で、寛骨の内側に見られます。調査によると、約13.5%の寛骨に存在し、加齢とともにその出現率が増加する傾向があります。
J0327 (右側の仙腸関節:前頭断、前面からの後半部分の図)