外側側副靭帯
外側側副靱帯は、肘関節の重要な靱帯の一つです。以下にその特徴をまとめます:
- 位置と形状:
- 上腕骨の外側顆から起こる、三角形の強い線維束です。
- 前方部分と後方部分の2つに分かれています。
- 付着部位:
- 前方部分:橈骨頭の前面から出て橈骨輪状靱帯と癒合し、尺骨の橈骨切痕前縁から鈎状突起下縁に至ります。
- 後方部分:尺骨の橈骨切痕後縁から回外筋稜に達します。
- 特徴:
- 橈骨とは直接的な強い結合を形成しません。
- 肘の屈伸運動全体を通じて、あらゆる関節位で均一な緊張度を維持します。
- 機能:
- 屈伸運動時に関節の両側で支点となります。
- 運動軸に平行に筋肉の揺れを抑制します。
この靱帯は、内側側副靱帯と協調して肘関節の安定性を保つ上で重要な役割を果たしています。
J0314 (右の肘関節:手の回外位に伸ばされ、前方からの図)
J0316 (右の肘関節は直角に曲がり、橈側からの図)