蓋膜
蓋膜は、頚椎の重要な構造の一つで、以下のような特徴があります:
- 構造:
- 後縦靱帯の上部が形成する幅広い膜です。
- 環椎十字靭帯を後方から広く覆っています。
- 位置と範囲:
- 大後頭孔前縁を越えて斜台に達します。
- 後縦靱帯を後方から覆う脳硬膜と共に骨に付着します。
- 特徴:
- Fick氏らの記述によると、後縦靱帯上部の特に深層を指します。
- その線維は表層の後縦靱帯より短く、下端は第2〜3頚椎体で終わります。
「蓋膜」という名称は、硬膜上腔を覆う膜を指し、Tectoria(ラテン語)はtectum(蓋、屋根)の形容詞形です。この構造は後縦靭帯の延長と考えられ、頚椎の安定性に寄与しています。
J0299 (後頭骨、第1および第2頚椎とその靭帯(第3層):後方からの図)
J0301 (後頭骨および第1から第3の頚椎、靱帯(第二層):後方からの図)
J0302 (後頭骨と最初から三番目までの頚椎を含む正中矢状断とそのリング状の組織:左方からの若干図式化された図)