距骨滑車 Trochlea tali

J0252 (右距骨:上方からの図)

J0345 (右足の関節:後方からの図)
解剖学的特徴
距骨滑車は距骨の上部に位置する鞍状の関節面で、足関節(距腿関節)の遠位構成要素として重要な役割を果たします(Sarrafian 1993)。
形態的特徴:
- 距骨の上面(距骨上面)、内果面(内側面)、外果面(外側面)が連続して形成する大きな鞍状の関節頭(Kelikian & Sarrafian 2011)
- 前後径が約30mm、横径が約40mmで、前方がやや広く、後方がやや狭い台形状を呈する(Inman 1976)
- 矢状面において凸型、前額面において凹型の鞍状関節面を形成(Sarrafian 1993)
- 関節軟骨に覆われ、滑らかな関節運動を可能にする
関節構成:
- 上面:脛骨の下関節面(脛骨天蓋)と対向し、主に背屈・底屈運動の中心となる
- 内側面:脛骨内果の関節面と接し、内側の安定性を提供
- 外側面:腓骨外果の関節面と接し、外側の安定性を提供
- これら三つの関節面が一体となって距腿関節(talocrural joint)を形成(Kelikian & Sarrafian 2011)
機能解剖
運動機能:
- 主運動:矢状面における背屈(dorsiflexion)と底屈(plantar flexion)(Inman 1976)
- 背屈時には距骨滑車の広い前方部分が脛腓関節間隙(mortise)に入り込む(Close 1956)
- 底屈時には狭い後方部分が入り込むため、底屈位でわずかな側方動揺性が生じる(Close 1956)
- 副運動として、わずかな内転・外転、内がえし・外がえしの動きも可能