鎖骨下動脈溝 Sulcus arteriae subclaviae

J0140 (右側の第一および第二肋骨:上外側からの図)
J0141 (右側の第一および第二肋骨:上外側からの図)
解剖学的特徴
鎖骨下動脈溝は、第1肋骨の上面に存在する浅い溝状の構造で、鎖骨下動脈の通過経路を示す重要な解剖学的ランドマークです(Standring, 2020)。
位置と構造
- 第1肋骨の上面、前斜角筋結節(tuberculum musculi scaleni anterioris)の後方に位置する(Moore et al., 2018)
- 溝の前方には前斜角筋結節があり、前斜角筋が付着する
- 溝の後方には中斜角筋結節があり、中斜角筋が付着する
- 鎖骨下動脈は前斜角筋と中斜角筋の間を通過し、この溝上を横走する(Standring, 2020)
- 鎖骨下静脈は前斜角筋の前方を通過するため、この溝には関与しない(Moore et al., 2018)
血管との関係
鎖骨下動脈は、この溝を通過する際に以下の3つの部分に区分されます(Drake et al., 2019):
- 第1部:前斜角筋の内側(起始部から前斜角筋まで)
- 第2部:前斜角筋の後方(鎖骨下動脈溝を通過する部分)
- 第3部:前斜角筋の外側(第1肋骨外側縁から腋窩まで)
鎖骨下動脈溝を通過する第2部からは、肋頸動脈幹(truncus costocervicalis)が分岐することが多いです(Standring, 2020)。
神経との関係
- 腕神経叢(plexus brachialis)の神経根は、鎖骨下動脈とともに前斜角筋と中斜角筋の間を通過する(Moore et al., 2018)