後頭平面 Planum occipitale

J0021 (後頭骨:後下方からの図)

J0022 (後頭骨:右側からの図)
解剖学的定義と位置関係
後頭平面は、後頭骨鱗部の外側面における解剖学的区分の一つであり、以下の特徴を有します(Standring, 2020; Moore et al., 2017):
- **位置:**後頭骨の後極(external occipital protuberance)の外側に位置する
- **境界:**上項線(linea nuchalis superior)より上方に存在する平坦な骨面
- **表面性状:**比較的平滑な骨面を呈し、わずかに凸面を形成する
解剖学的構造と関連部位
後頭平面は後頭骨鱗部の重要な解剖学的区分であり、以下の構造と密接に関連しています(Standring, 2020):
- **上項線との関係:**上項線を境界として、その上方に位置する。上項線は後頭骨外面における重要な骨隆起であり、筋付着部位の指標となる
- **後頭極との位置関係:**後頭極(最も後方に突出する部分)の両側に広がる平面状の領域を形成する
- **項平面との区別:**上項線より下方の領域は項平面(planum nuchale)と呼ばれ、後頭平面とは明確に区別される
筋・筋膜の付着
後頭平面には重要な筋組織が付着し、頭部の運動と姿勢維持に関与します(Moore et al., 2017):
- **後頭筋(occipitalis muscle):**後頭平面の外側部に起始し、帽状腱膜へ向かう。表情筋の一部として機能する
- **帽状腱膜(galea aponeurotica):**後頭平面上方で後頭筋と連続し、頭蓋冠の軟部組織層を形成する
- **後頭前頭筋の後頭腹:**後頭平面から起始し、頭皮の緊張に関与する
臨床的意義
外傷と骨折
- **後頭部打撲:**後頭平面は後頭骨骨折の好発部位の一つであり、転倒や交通外傷で損傷されやすい(Standring, 2020)