鼻涙管 Canalis nasolacrimalis

鼻涙管(Canalis nasolacrimalis)は、涙液排泄系の重要な構成要素で、解剖学的に眼窩と鼻腔を連結する管状構造です(Gray and Lewis, 2020)。詳細な解剖学的特徴と臨床的意義は以下の通りです:

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J0096 (鼻腔の右側壁:左方からの図)

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J1019 (右眼の涙器:前方からの図)

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J1073 (中鼻甲介と下鼻甲介を除去した後の鼻腔の右壁と粘膜:左方からの図)

解剖学的特徴

機能と生理学

鼻涙管の主要機能は涙液を眼表面から鼻腔へと排出することです(Jones, 2018)。涙液は瞬目(まばたき)による圧力差と毛細管現象、重力、そして管壁の繊毛運動によって流れが促進されます。健常時、約7-10μl/分の涙液が排出されています(Braigin and Waltz, 2023)。

臨床的意義

鼻涙管は解剖学的に重要な構造であるだけでなく、臨床的にも涙液排泄障害の診断・治療において重要な意義を持っています。また、点眼薬の一部が鼻腔に流入するため、全身的な薬物吸収経路としても注目されています(Hertz et al., 2022)。

参考文献