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片山正輝

目次(V. 神経系)

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交感神経の末梢分布は全身に及ぶ。その経路は主に脳脊髄神経と血管に沿うが、一部は独立している。

交感神経は主に3つの器官領域Organgebieteを支配する:1. 平滑筋(一部の横紋筋を含む)、2. 血管、3. 腸管系・泌尿生殖器系・皮膚系の腺。

筋肉Muskulaturでは、特に心筋、食道・腸管の平滑筋、呼吸器・泌尿生殖器・眼の平滑筋が挙げられる。

血管Gefäßeでは、主に筋層を支配するが、それに限らない。

腺性器官drüsige Organeへの神経は、血管神経と直接分泌を制御する神経に分かれる。

これらの器官領域における交感神経分布には、程度の差はあれ、広範囲に知覚性線維が混在する。

さらに、求心性の比較的短い線維がある。これらは粘膜に始まり、近接または遠隔の交感神経節で終わる。これらの神経節は支配領域の平滑筋への反射を仲介する。この種の線維の存在は生理学的実験で確認されている。

生理学的には、運動性・血管運動性・分泌性・知覚性の線維、および反射線維が存在する。運動性線維の一部は抑制神経Hemmungsnervenとして機能し、他は促進性beschleunigendに働き、興奮を引き起こす(6. ニューロンの分類 Einteilung der Neuronen)。

交感神経系における線維の走行 Faserverlauf im sympathischen Nervensystem