解剖図の概要
本図は、後縦隔の諸器官を右側面から観察した解剖図である。右肺は左側に折り返され、頚部の前斜角筋は除去されており、縦隔内の重要構造を明確に示している。
神経系の構成
- 迷走神経系:胸腔内を走行する迷走神経および右迷走神経が、食道や気管支に沿って分布している。
- 交感神経系:下頚神経節、第1胸神経節が上部に位置し、下方には大内臓神経および小内臓神経が存在する。
- 体性神経:腕神経叢が上胸部に、肋間神経が各肋間に分布している。
血管系の配置
- 動脈系:
- 中心を走行する胸大動脈から、上行頚動脈、椎骨動脈、内胸動脈が分枝している。
- 各肋間には、肋間動脈が規則的に分布している。
- 静脈系:
- 肋間静脈が各肋間を走行している。
- 右胸部縦走静脈が縦隔内を縦走している。
その他の重要解剖学的構造
- 管腔臓器:気管、食道、および胸管が後縦隔を垂直に走行している。
- 解剖学的指標:腰肋三角が下部胸壁に明確に示されている。
- 筋肉構造:長頭筋、中斜角筋などの深部筋が観察される。

図224(胸腔の内臓の位置II)
[図224]胸腔の内臓の位置II
後縦隔の諸器官を右側から剖出した図である。右肺は左側に折り返し、頚部では前斜角筋を除去してある。
上から順に記載します:
M. longus capitis (長頭筋)