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図418(第三脳室、大脳基底核と脳幹の一部、四丘体、小脳の上面)
島は大きな隆起で、輪状溝(Sulcus circularis)(図415(小脳脚) )に囲まれています。その最も突出した部分は島の極(Inselpol)と呼ばれます。日本人脳20例(40側)の調査によると、島極はF.O.L.上F.O.M.の前方15mm、外側8mmに位置し、島回の数は7本が14側、5本が11側でした。また、28側で島極に脳溝が1本見られました(Shimada, K.: Beiträge zur Anatomie des Zentralnervensystems der Japaner. Folia Anatomica Japonica. Bd.12, 423~444, 1934)。前下方には、嗅野との境界として島限(Limen insulae)という軽い隆起があります。
島は5~9本の島回(Gyri insulae, Inselwindungen)に分かれており、これらの回転は島極から扇形に広がっています。前方の島短回(Gyri breves insulae)と後方の島長回(Gyrus longus insulae)が区別されます(図415(小脳脚) )。
島を覆う円く盛り上がった大脳半球の部分は、島の弁蓋(Deckel)と呼ばれます。その背側部は頭頂弁蓋(Operculum parietale)と呼ばれ、最も大きく、前頭葉と頭頂葉の一部から構成されています。次に広いのが側頭弁蓋(Operculum temporale)で、最も小さいのは前頭弁蓋(Operculum frontale)です。