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基本構造と走行
血管分布の特徴
発生学的特徴
他の眼球血管との関係
これは網膜中心動静脈(A. et V. centrales retinae)の枝である。視神経はその軟膜鞘内に視神経を養う鞘血管(Scheidengefäße)を有する。網膜中心動静脈は眼球から15~20mm離れた位置で視神経内に入り(3. 視束 Fasciculus opticus)、その中軸部を進んで網膜の視部に分布する。
この動静脈は乳頭部または視神経内ですでに2つの主枝に分岐し、通常は静脈が先に分岐する。両主枝は乳頭表面でさらに2つずつに分かれるが、この分岐も視神経内で生じることがある。上下の両主枝からは、内側に上および下内側網膜動静脈(Arteriola et Venula nasalis retinae superior, inferior)、外側に上および下外側網膜動静脈(Arteriola et Venula temporalis retinae superior, inferior)が分布する。内側の血管は外側より短く、放射状に鋸状縁へ走る一方、外側の血管は黄斑に凹側を向けた弓を描く。さらに、乳頭から2つの小さい動静脈が放射状に走って黄斑に至り、これらを上および下黄斑動静脈(Arteriola et Venula macularis superior, inferior)という。
乳頭の内側には通常、同様の走行をする2つの細い血管が存在し、内側網膜動静脈(Arteriola et Venula retinae medialis)と呼ばれる。黄斑には血管が存在するが、中心窩の底には存在せず、その縁にのみ分布する。