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粘膜は消化呼吸器系において、口腔および口腔腺、口峡、咽頭腔および耳管と鼓室、鼻腔および副鼻腔、眼瞼の内側、眼球の前面、涙小管、鼻涙管、喉頭、肺内で細かく分岐するまでの気道、食道、胃、腸、胆道、胆嚢、膵管およびその分枝などを連続的に被う。
同様に泌尿生殖系では、尿路(特に腎盂、尿管、膀胱、尿道)、男性生殖器(精巣上体、精管、精嚢腺)、女性生殖器(卵管、子宮、腟)を被う。
これら2つの大きな粘膜管系統には、多くの点で形態学的なつながりが認められる。両者を比較する際、膀胱を例にとるのが最も理解しやすい。膀胱の粘膜は消化呼吸器系の粘膜の直系である。
粘膜は多くの場合柔らかく、本質的には上皮と結合組織からなる膜で、白色から赤色にかけての様々な色調を呈する。粘液(Mucus, Schleim)を分泌し、多くの部位で腺を有する。
上皮(Epithelium, Epithel)は外表面を被い、粘膜固有層(Lamina propria mucosae)と粘膜下組織(Tela submucosa)からなる結合組織性の基底層によって、より深い層と結びついている。粘膜の厚さは変化に富み、耐久性はそれほど高くないが、通常著しい伸展性を持つ。血管、リンパ管、神経の分布度は部位によって大きく異なる。
多くの部位で、粘膜はそれ自身に属する薄い筋層を持つ。これを粘膜筋板(Lamina muscularis mucosae)といい、平滑筋線維から構成され、固有層と粘膜下組織の境界を形成している。
粘膜の表面は、平滑なものもあれば、ヒダや絨毛などの隆起(Erhebungen)を持つものもある。また、隆起とは逆に、様々な種類の陥凹(Vertiefungen)を形成することもあり、これらは窩や小窩と呼ばれる。上皮の形態は多様で、単層または重層の扁平上皮、線毛上皮、円柱上皮、さらには移行上皮も存在する。上皮内には粘液を分泌する細胞、すなわち杯細胞(Becherzellen)が散在している。分泌性細胞が比較的大きな集団を形成しているものを腺(Drüsen)と呼び、これらは様々な大きさと配置を示す。腺がより発達すると、深部へ移動する傾向がある。腺が大きくなるほど、粘膜表面からより遠く離れる。腺の一般的特性についてさらに詳しく理解する必要がある。