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目次(II. 筋系)

筋系の図譜

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解剖学的位置と結合

腋窩筋膜の特徴

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RK507(**腋窩筋膜:**右側(Eislerによる))

これは上方で鎖骨と、内側で胸骨と結合し、外側では三角筋大胸筋三角の中に入り込む(1. 大胸筋 M. pectoralis major 参照)。ここで鎖骨胸筋筋膜 Fascia clavipectoralis(Clavipectoral fascia)と融合する。

浅胸筋膜は浅腹筋膜 Fascia superficialis abdominis に続き、同時に大胸筋の下縁から広背筋へと移行する。腋窩の範囲では腋窩筋膜 Fascia axillaris と呼ばれる。腋窩筋膜は皮膚と比較的強く付着し、そのため皮膚が深く陥凹して腋窩を形成している。

腋窩筋膜は大胸筋と広背筋との間に広がる弓状の強靭な線維束を形成し、これはランゲル腋窩弓 Arcus axillaris, Langerscher Achselbogen と呼ばれる。第2の弓状線維束は腋窩の上外側の境界にあり、その凹面を体幹の方に向けており、上腕弓 Arcus brachialis と名付けられている。両弓(腋窩弓と上腕弓)の間にある卵円形の領域は、多数の小孔を持つ腋窩筋膜の疎な部分、すなわち腋窩篩板 Lamina cribriformis axillaris(Eisler)である。その隙間は脂肪組織で満たされ、血管・リンパ管・神経が通過している(RK507(**腋窩筋膜:**右側(Eislerによる)))。