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(図423(側脳室の側頭部と後頭角) 、図433(**脳,前額断面IV:**後交連の直前で切断し、後方の切断面を前方からの図) 、図434(脳、水平断面I) 参照)
図433(**脳,前額断面IV:**後交連の直前で切断し、後方の切断面を前方からの図)
下角は三角形の横断面を呈し、海馬傍回鈎の前端から12mm後方まで達する。その底部は後頭角の底の下前方への延長であり、外側には強さに個体差のある縦走する隆起、すなわち側副隆起Eminentia collateralisが存在する。この隆起は後頭角との境界で側副三角Trigonum collateraleとして始まり、側副溝の深い陥入によって形成される。下角の天井は後頭角と同様に、主に脳梁放線で構成される。この天井部は特に壁板Tapetumと呼ばれ、ここの放線自体は脳梁の壁板放線Tapetumstrahlungと称される。さらに、下角の天井内側部には尾状核尾が位置し、その内側面に沿って分界条と脈絡ヒモが伸びている。
下角の下壁と内側壁には海馬足Pes hippocampi(図423(側脳室の側頭部と後頭角) 、図440(脳弓、海馬脚、前交連) )が、長さ50mmの半月形に湾曲した隆起として存在する。海馬足は脳梁膨大の高さから始まり、外側に凸面を向けながら前方へ伸びる。その前端部は幅が広がり、ここに並列する隆起群があり、これは海馬指Digitationes hippocampi(Zehen)と呼ばれ、その数には個体差がある。
また、下角の内側壁は海馬足だけでなく、一部が脈絡叢によっても形成されている。