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小脳の髄体は、小脳半球と虫部の両方に存在する。
小脳半球の髄体は半球とほぼ同形で、内側は虫部の髄質に連続する。3対の強大な柄(Stiele)により、延髄、橋、中脳とそれぞれ接続している(図427(小脳:前下方からの視点) )。延髄に至る柄、すなわち索状体(Corpus restiforme)(327、337頁)と、橋に至る柄、すなわち橋腕(Brachium pontis)(330、335頁)については既述した。中脳に至る柄は結合腕(Brachium conjunctivum)と呼ばれる。これら3対の柄は小脳内部に達し、小脳半球と虫部の髄質の基礎を形成する。表面の隆起(回転、Randwülste)に至る途中で髄板(Laminae medullares)に分かれ、さらに2次、3次の髄葉へと分岐する。髄板は灰白質に覆われ、これにより小脳の回転(Gyri)が形成される。
髄板を除いた髄核は10〜15mmの厚さがあり、小脳半球自体の厚さのおよそ1/3を占める。小脳半球の髄核から出る1次髄板(Primäre Blätter)の数は10〜15の間で変動する。終末の髄板(Endleisten)と回転(Gyri)は、小脳半球を通る最大の断面上でおよそ315個数えられる。
虫部の髄体は小脳半球のそれよりもはるかに小さく、2〜3mmの厚さしかない。矢状断面では美しい樹木の模様、すなわち生命樹(Arbor vitae、Lebensbaum)を示す(図408(脳の正中断面) )。
[図412]左右の側脳室(Pars lateralis ventriculi telencephali)を上方から開いた図。右側では島(insula)を露出させている。