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目次(II. 筋系)

筋系の図譜

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血管・リンパ系の基本

神経の進入部位

神経進入の特徴

筋を栄養するため、筋には脈管が非常に豊富に分布している。これには血管とリンパ管がある。

脈管と神経が筋に入る箇所(Eintrittsstelle)は明確に決まっている。筋神経(Muskelnerven)は、Bardelenben と Frohse によると、最も頻繁に筋腹の中央1/3、特にその近位部に入る。通常、単一の幹ではなく、多くの枝に分かれて入る。ただし、筋によっては例外がある。例えば、大腿二頭筋の短頭では近位端から、第3腓骨筋では遠位端から、大内転筋や恥骨筋では2つの相反する面から神経が入る。

筋体の表面への神経の進入に関して、Bardeleben と Frohse は次のことを確認している。表在性の筋では神経は一般に筋の深部から入り、深在性の筋では体表に近い側から入る。しかし、これにも例外がある。上腕三頭筋の長頭では神経は筋の外側面から入り、方形回内筋では深部の面から入る。

筋腹の内部では、進入した神経の枝が豊富な叢を形成し、この叢はそれぞれの筋に固有の一定のパターンを示している(Eisler)。

Bardeleben und Frohse: Verh. anat. Ges., 1897. — Frohse: Anat. Anz., 14. Bd., 1898. — 筋への神経進入部位については Frohse und Fränkl, Handbuch der Anatomie, Jena を参照。