RK387(脊柱の節構造の模型図)、388(脊柱の太さの変化)、389(固定されたテコとバネ装置)、390(ヒトの脊柱と正中面上での弯曲を示す模型図)

脊柱は節を持つ柱を形成するが、その横断面は場所によって異なる。横断面の形状と直径は、既に述べたような特有の変化を示す。しかし、より普遍的な視点から見ると、脊柱の形状は同様の負荷と固定条件下で、どの横断面でも均一な抗張力を持つように形成された物体の形状にほかならないことが容易に理解できる。

このため、脊柱にはどの横断面にも危険な弱点が生じないよう設計されている。仮に脊柱が完全に直線的だとすれば、人体の脊柱では下部腰椎に弱点が生じてしまうだろう。これを防ぐため、腰椎は大きな横断面を特徴としている。脊柱の直径はそれより下方では急激に減少していく。