https://funatoya.com/funatoka/Rauber-Kopsch.html
基本構造
内側の特徴
外側の特徴
特徴的な構造物
RK301(腸骨の耳状面傍溝とその周辺:横断面)、302(右寛骨:外側面)、303(右寛骨:前方からの視点)
腸骨の寛骨臼に属する厚い部分は腸骨体(Corpus ossis ilium)と呼ばれる。その上方には扁平なシャベル形の骨部が高く伸び、これを腸骨翼(Ala ossis ilium)という。
腸骨翼の内面は前方部分が平滑で、やや凹んで腸骨窩(Fossa iliaca)を形成している。腸骨窩の後縁近くには1つの大きな栄養孔がある。内面の後部には耳の形をした大きな関節面がある。これは仙骨と結合する部分で耳状面(Facies auricularis)と呼ばれる。この関節面の後方には後縁にまで及ぶ凹凸のある領域があり、腸骨粗面(Tuberositas iliaca)と呼ばれ、靱帯群が付着する。
腸骨窩は弧を描いて走る弓状線Linea arcuataという稜によって、小骨盤に属する腸骨体の内面から区分されている。
外面には3本の凹凸に富む線がある。2本は弧状に走り、上臀線Linea glutaea cranialisおよび臼上臀線Linea glutaea supraacetabularisと呼ばれる。残りの1本は直線状で後臀線Linea glutaea dorsalisと呼ばれる。
腸骨にはさらに上・前・後・下の4縁がある。上縁は腸骨稜Crista ilicaと呼ばれ、S字状に湾曲している。幅が広く、外唇Labium externum、中間線Linea intermedia、内唇Labium internumという3つの隆起線を持つが、これらは必ずしも明瞭ではない。腸骨稜の前端はやや外側へ湾曲し、前腸骨棘Spina iliaca ventralisで終わる。さらにその少し下方に腸骨結節Tuberculum iliacumがある。