https://funatoya.com/funatoka/Rauber-Kopsch.html
茎状突起の基部付近から起始し、下内方に走行して、頭咽頭筋と舌骨咽頭筋の間を通り咽頭壁に入る。その線維の一部はこれら2筋と交錯し、束となって口蓋扁桃の外面に達する。他の線維束は舌口蓋筋と合流するが、大部分の線維は甲状軟骨と喉頭蓋の縁に付着する。
これは咽頭挙筋群の中で最大のものだが、すでに口蓋帆の筋として述べた(図086(咽頭と口蓋の諸筋および耳管))。
咽頭挙筋の一つに、常在しない咽頭耳管筋M. pharyngotubalis(図086(咽頭と口蓋の諸筋および耳管))がある。この小筋は耳管軟骨の下縁から起始し、後下方に走って咽頭の内側壁に至り、ここで咽頭口蓋筋と合流して識別不能となる。
その他にも存在が一定しない過剰な縦走筋がある。側頭骨錐体部起源の錐体咽頭筋M. petropharyngicus、後頭骨外側部(大後頭孔の直外側)起源のもの、翼突鉤尖端起源のもの、後頭骨底部中央起源のものなどがある。最後のものに属するのがM. azygos pharyngis s. solitarius pharyngis(咽頭不対筋または咽頭孤立筋)で、咽頭結節から起始して下方に走り、咽頭後壁で扇状に広がる。