Aschoffは結合および支持組織に属する様々な種類の細胞を一つにまとめて細網内皮系（retikuloendotheliales System、略してRES）と名付けた。これらの細胞に共通する特徴は、陰性荷電を帯びたコロイドや、体内外由来の有形成分に対して特に強い貯蔵能力を持つことである。この貯蔵は最初に顆粒の形で行われ、その後さらに変化する。

結合および支持組織の細胞は、細網内皮系に属さないものでも貯蔵能力を持つが、それは多量の色素を与えた場合に限られ、非常に微細な顆粒の形でのみ起こる。実際、動物体のあらゆる細胞は、特定の条件下で異物を細胞体内に取り込むことができる。そのため、細網内皮系に属するか否かの判断基準は食作用（Phagocytose）の強さと頻度となる。

狭義の細網内皮系は、脾臓やリンパ節、その他のリンパ様組織の細網細胞、および脾臓の毛細管性静脈（脾洞）、リンパ節のリンパ洞、肝小葉、骨髄、副腎皮質、下垂体の内皮細胞から構成される。

広義の細網内皮系には、上記に加えて、結合組織内の遊走細胞、脾髄の細胞、循環血液中の単核細胞（Monocyten）、毛細血管壁周囲の外膜細胞（Pericyten または Adventitiazellen）が含まれる。

細網内皮系に属さないものには、通常の血管やリンパ管の内皮細胞、固定結合組織細胞（線維細胞）、形質細胞、肥満細胞、胸腺の（上皮性起源を持つ）細網細胞、神経系のグリア細胞、硬膜下腔や軟膜腔の内皮細胞、胸膜腔、腹膜腔、心膜腔の内面を被う上皮細胞がある。