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目次(IV. 内臓学)

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神経は比較的少なく、太い血管に沿って走行している。その多くは無髄線維であるが、有髄線維も含まれている。神経の一部は血管に分布し、また有髄線維の一部は卵胞へと到達する。近年の研究では、軸索の枝が卵胞内に進入し、卵胞上皮を貫通することが明らかになっている。

神経は交感神経と副交感神経に由来する。交感神経は第IV~XII交感神経幹神経節および交感神経幹下部の上方領域から起始する。これらは腹腔神経叢と腸間膜動脈神経叢を経由し、そこで迷走神経の副交感線維と合流して、卵巣動脈に沿って神経叢を形成しながら卵巣に至る。副交感神経は卵胞の成熟を促進し、交感神経はこれを抑制する(R. Emanvel, Z. Geburtsh., 124. Bd., 1942)。